2019/03/18
シリーズ【事業承継あるある】後継者が困らない為に!
経営者の皆様が必ず通る道。
それは「会社の未来の行方」を決めるという事。
今、たくさんの経営者の皆様がこの岐路に立っています。
このお話をお客様とする中で、私が気付いた「事業承継」の「あるある」について少しご紹介してみようと思います。
先日、ある会社の社長が来店され保険の更新手続きを行いました。
その際に後継者である息子さんも同席されて一緒に話を聞いていただきました。
話をしているうちに、社長と息子さんでは「会社のリスク対策」についての考え方が
違うことが判りました。
社長は「その保険は要らない。そんな事故は起こらない」と言われる。
後継者は「それは入っておいた方がいいと思う。起こるかももしれないし、そのほうが安心だから」と。意見が分かれ「砂川さん、他の会社は入られてますか?」と聞かれました。
必要か否かの判断基準がなく、個人のリスクに対する感性に頼った決め方になっています。
この「感性」の違いで「リスク発生後」の結果に大きな差がでてもいいのでしょうか?
この会社では、災害や事故が起こって、対策(保険に加入)していなかったので事業を続けていけなくなり、もし対策を講じて(加入)いたら無事に事業を続けていける。
実際に事業を続けられなくなった場合、取引先や従業員の雇用はどうなるのでしょうか?
社長の考えていた会社の未来は?これからだった後継者の気持ちは?
会社がなくなるというのは大変大きな事ですが、これでいいのでしょうか?
会社で加入する保険は、経営者の感性(個人の考え方)に加えて、次のプロセスが重要だと思います。
① 考えられるリスクをリストアップ、(気付いてないものもある)
② 次に起こる頻度(何年に一回?)と強度(起こったらどれくらいの損害?)を考えて対策を講じる優先順位を決めます(表を作成)
③ 決めたリスクについて、自家保険(保有)と保険(移転)加入を決めます。保険は「有事の際の資金調達」です。
*財務基盤に影響が無いのなら不要。1回の事故でダメージが大きく財務に与える影響が大きい事故であれば保険に頼るのが合理的です。
少なくとも、
経営者個人の自動車保険を検討する際に、「車両保険はいらない」と決めるプロセスや
経営者個人の自宅の火災保険で「地震保険は要らない」と決める時と同じプロセスだけでは結果が違ってくると思いますので一度お確かめ下さい。
今回は、経営者の感性+αの判断基準となる物差しをお勧めした事例でした。
次回はこれを役員会などで行う「リスク対策会議」ついてお伝えしたいと思います。